同人音声の部屋

同人音声および催眠音声(トランス/暗示ボイス)について、平均3000文字程度のオリジナルレビューを掲載しているサイトです

カテゴリ:同人音声 > 全年齢向け

   ● 雨と還る
   ● 立体音響娘3-お姉ちゃんにヘアカットしてもらおう!-
   ● ぐるーみんぐ☆まっさーじ♪『かりん』
   ● ご耳愛部!~愛雪の章~
   ● 休日屋
   ● 添い寝カフェ『しろくまのしっぽ』 後編
   ● 添い寝カフェ『しろくまのしっぽ』 前編
   ● 世話好きな彼女。
   ● 【耳かき・添い寝】おねえちゃんといっしょ。~温泉旅館でいっしょ編~【立体音響】
   ● ハンドケアリラクゼーション 手福楼 -つぐみ-


雨と還る

サークル「添音亭」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、とある事情で突然の離別を余儀なくされた彼女が
雨の降る日に主人公と再会し幸せなひと時を送ります。

サークルさんの最大の武器とも言える音のリアルさに加えて
癒しのサービスを行いながら過去の思い出や現在の心情を語るといった
ボイスドラマ的な要素も色濃く持っているのが特徴です。
彼女の言葉や仕草の中に見え隠れする物悲しさが心の汚れを洗い流してくれるでしょう。
大切な人と送るこの世で最後の一日
元恋人の詩織に耳かきや添い寝をしてもらうお話。

「久しぶり あの… 信じてもらえるかわからないけど 帰ってきちゃった」
詩織は明るくて穏やかな声の女性。
とある雨の日、一年前に事故で亡くなった彼女が主人公の目の前に現れ
事情を説明するところから物語は始まります。

彼女はこの世の未練を断ち切るために一日だけ特別に現世に行くことを許され
家族でも友人でもなく恋人と過ごすことを自ら選び、彼の前に現れました。
つまり幽霊に近い存在なのですが物理的な接触は可能らしく
この後彼の家で一緒にお茶を飲んだり耳かきをしたりして過ごします。

一般的な癒し系作品で行うサービスに彼女の境遇や時間制限といった別の要素が加わり
それが二人が過ごすこのひと時をとても濃厚なものへと作り変えています。

この世で送る最後の一日に何を思い、どうやって過ごすのか。
セリフだけでなく行為や仕草によっても彼女はその胸の内を語ってくれています。

「病気とかしてなくてよかった だってそりゃ 元気に笑ってて欲しいからさ」
こんな風に書くとえらく寂しい雰囲気の作品に思えるかもしれません。
ですが実際は世間一般的な恋人たちが過ごす様子とそれほど変わらず
彼女は最近の仕事の調子や体調など他愛も無い話から切り出します。

耳かきや添い寝は割と普通に近い感じにやって最後に泣かせてくれる作品ですので
サークルさんの過去作と同様にリアルな音を楽しみたい、安眠目的に寝ながら聴きたい人も問題なく楽しめます。
今作は雨の日らしく全編を通じて落ち着いた雨音がバックで鳴り続け
一部のシーンでは雨足をちょっぴり変化させるきめ細かな演出もされています。
愛に溢れた癒しのサービス
主人公の家で一息ついた後に行う耳かきは20分30秒ほど。
膝枕の体勢で右耳→左耳の順に耳かき棒のみを使って丁寧に汚れを取り
最後に一回ずつ長めに息を吹きかける家庭的なものです。

耳かき棒は「しょり ぽり」と乾いた柔らかい音が使われており
前半から中盤にかけては穴の下から上へと掻き出すように
終盤は奥を掃除しているのか、それ以前よりも少し近い位置でゆっくりと動きます。

耳かき音の刺激・ボリューム・動かし方のすべてがソフトなものに統一されており
耳をくすぐられる感覚が若干弱くなってる半面、耳に優しく聴きやすさを感じます。
最中微かに聞こえてくる彼女の吐息や遠くで聞こえる雨音も落ち着いた雰囲気を与えています。
しっとりとした耳かきと表現するのが妥当でしょう。

「いつも頑張ってるから 頑張りすぎてないか ちょっと心配」
「何回死んで 何回生まれ変わっても また好きになりたいし 好きになって欲しいよ」

そして耳かきをしながら詩織は一年間の隙間を埋めようと様々な話題を振ります。
その多くが彼の体や行く末を気遣うものなのですが
初デートの思い出を語りながらこの世に未練があることを告げるなど
大事な人を想う気持ちと己の願望の間で葛藤する様子が窺えます。

聴いた限りでは二人のやり取りを重視している耳かきに思えます。
彼女が語り始めるタイミング、話題の内容、その際の気持ちやその移り変わりが
短いながらも美しいセリフの数々によって事細かに描かれています。

彼女が残り少ない時間を大切に思い、悔いの残らないよう過ごそうとしているのが強く伝わってきます。

続くおやすみパートは添い寝がメイン。
詩織が同じベッドの左側に陣取って寝息を立てたり時折語りかけてきたりします。
サークルさんの他作品と同じくセリフを極端に絞った安眠重視の作りです。

「いつまでも 私のこと 想ってなくていいよ」
彼女は夜が明けると雨が止む、つまりこの世から去らなければならないことを知っており
彼が幸せに暮らせるよう自分のことを忘れ他の女性を愛するよう持ちかけます。
本人にとっては身を切るような思いだったに違いありません。
それを敢えて行うところに彼女の愛の強さが現れています。

時間に対する会話量が少ないからこそ、そのひとつひとつの言葉や表現が選び抜かれており
彼女が彼に対して伝えたかった想いがストレートに、そして濃密に込められています。
ホッとする、安心する要素に加えてホロリと泣ける要素もある。
サークルさんの長所を活かした癒し系音声としてのひとつの終着点がそこにはあります。
心洗われる作品
詩織の献身的な態度が癒しを、寂しさを含んだセリフが涙を与えてくれる作品です。

現世での自分に後悔を残さないように、そして残された最愛の人がこの先幸せに生きていけるように
彼女は癒しのサービスをしながら彼に対して気遣い、勇気付け、感謝するセリフを投げかけます。
これらのセリフ自体は他の癒し系作品でもそれなりに見かけるものなのですが
彼女が既に死んでおり、彼と元の関係に戻る可能性も断たれている背景があるおかげで
どのセリフもとても重く価値のあるものに感じられます。

そして静かな雨音や控えめな耳かき音といった諸々の音も彼女の心情を語っています。
ストーリー・キャラやセリフ・声や音のバランスが高いレベルで取れているからこそ
聴いていて落ち着く、泣けるといった感情が湧き上がってくるのです。
どれかひとつでも欠けていたらここまで心に響くことはなかったでしょう。

「私のこと 好きになってくれて ありがとう たくさん たくさん愛してくれて ありがとう」
一番最後の「雨と還る」パートではすっかり寝入った主人公に
彼女がお別れの挨拶をしながら自分の本音を漏らします。
100%ハッピーエンドとはさすがに思いません。
でも過ごした日々を振り返ってみて、それが幸せと感じられたのならいいのではないでしょうか。
悲しさをはらんでいながら最後はスッキリさせてくれるところも見事です。

一般的な癒し系作品とは違った方向から心を温めてくれる作品です。
人の優しさに触れたい人、泣ける作品を求めている人に特にお薦めします。

CV:浅見ゆいさん
総時間 1:29:14

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

立体音響娘3-お姉ちゃんにヘアカットしてもらおう!-

サークル「シュミノサウンズ」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、凛々しいお姉ちゃんと優しいお姉ちゃんが
愛する弟のために個別でヘアカットとシャンプーのサービスをします。

サークルさんの最大の持ち味とも言えるリアルで立体的な音を多数用意し
それを上手に繋ぎ合わせることで臨場感のある世界観を構築しています。
いわゆる音フェチ向けの要素が非常に強いですから
声より音を楽しみたい人にはもってこいの一品と言えます。
お姉ちゃんからのちょっと変わったプレゼント
2人のお姉ちゃんから癒しのサービスを受けるお話。

「おっ 来たわね 待ってたんだから」
しゃきしゃきお姉ちゃんはやや砕けた口調で話す落ち着いた声のお姉さん。
「帰る準備? うん してあるけど 今日はその前に やることがあるんだよ」
ふわふわお姉ちゃんはのんびりと話す穏やかな声のお姉さん。
仕事帰りに自分を迎えに来てくれた弟へのお礼として
その場でヘアカットとシャンプーのサービスをしてあげます。

本作品はしゃきしゃきお姉ちゃん編とふわふわお姉ちゃん編に分かれており
それぞれでお姉ちゃんが1対1で散髪と洗髪を行います。
2人が掛け合ったりすることは一切なく、2つのバージョンは完全に独立しています。

といっても最中に行われるサービス構成や効果音がまったく同じことや
声:音=1:9くらいの著しく効果音を重視した構成になっていることから両者の違いはほとんどありません。
そのため今回のレビューはしゃきしゃきお姉ちゃん編をメインに解説し
その後でふわふわお姉ちゃん編との違いに軽く触れます。

シュミノサウンズさんは処女作を出された2011年から「音」に非常にこだわっているサークルさんです。
本作品もその例に漏れず、最中は様々な効果音がリズミカルに鳴って耳を楽しませてくれます。
音そのもののリアルさやクリアさはもちろん、位置や距離までめまぐるしく変化するため
彼女たちに実際にサービスを受けている気分が味わいやすいです。

それ以外の部分、例えば音を鳴らすタイミングや重ね方にもかなり気を使いながら作られていますし
サークルさんの持ち味が今作でも遺憾なく発揮されていると言えます。
まさに音フェチのために作られたかのような作品です。
小まめに音を動かすリズミカルなサービス
最初に行うヘアカットはおよそ19分間。
椅子に座った弟にカットクロスをかけ、霧吹きで髪を濡らしてから
2種類のハサミを使って髪を切ったり整えたりします。

霧吹きはプシューと一回拭きつけてから数回ブラシでとかす
カットは序盤~中盤はハサミで「シャク シャク ススッ」と髪を切りながらブラシでとかしていく
終盤は先ほどよりも高く滑らかな音がするすきバサミで小刻みに切る、といったように
数種類の効果音を複合的に鳴らす凝った演出がされています。

そして何より特徴的なのが音を鳴らす位置と距離。
お姉ちゃんは頭の全体をカバーするように1回ごとに微妙に立つ位置をスライドさせながら髪を切っていきます。
しかも移動に合わせて彼女の足音もきちんと鳴るから余計リアルに感じます。

音の質感・位置や距離・鳴らすタイミングや組み合わせがいずれも的確なおかげで
彼女がどのようにヘアカットを行っているかが音だけでもしっかりとわかります。
かなりレベルの高いサービスですね。

「この髪型も結構長いよねー」
最中のお姉ちゃんはといいますと、内容が切り替わるタイミングで何をするかを告げるくらいで
姉弟らしいやり取りをすることはほとんどありません。
時折吐息を漏らしたり軽く唸りながら集中してサービスに取り組んでいます。
効果音が良い反面キャラが弱くなってますのでその点はご注意ください。

もう一つのシャンプーは13分ほど。
カットクロスからシャンプークロスに付け替え、シャンプーをかける→洗い流すの動作を2度行ってから
肩や頭を指と手のひらでマッサージし、最後にドライヤーで髪を乾かします。

シャンプーは「ポリポリ クシュクシュ」と若干ざらつきのある水音が使われており
両手で大きく円を描いたり、こめかみのあたりを小刻みに擦ったりと変化に富んだ動きをします。

音の動かし方は問題ないのですが、効果音にぐにゅぐにゅとした質感が混じっており
何やらビニール越しに頭を擦っているような印象を受けます。
もう少しざらつきがあるほうが実際の髪を擦っている感じが出るかなと。
ヘアカットに比べてクオリティはイマイチというのが率直な感想です。

「よーし 切っちゃうぞ ハサミ…あれ? あったあった」
「しゃっかしゃっかー あわあわー」

ふわふわお姉ちゃん編はしゃきしゃきお姉ちゃん編に比べて若干セリフのボリュームが多く
サービスを行いながら彼女がちょっぴり天然なところを見せたり鼻歌を歌ったりします。
声やキャラのおかげで雰囲気も穏やかですし、こちらのほうが癒しを感じるでしょうね。

このように、効果音を上手に使った癒しのサービスが繰り広げられています。
音フェチ要素の強い作品
サービスのほぼすべてを音だけで表現している突き抜けた作品です。

2人のお姉ちゃんの自己紹介や性格、人間関係といったドラマ性のある要素を完全に切り捨て
ヘアカットとシャンプーの様子をとことんリアルに演出しています。
音声作品における効果音の役割は声の補助あたりに留まっているケースが多いのですが
本作品では効果音を主役に押し上げ、それで補えない部分を僅かなセリフでカバーしています。

音重視の癒し系音声が数多く出ている現在でもここまで偏っている作品はかなり珍しいです。
それはつまりサークルさんが自分の音に相当な自身を持っていることを表します。
音のレベルが高いのは事実ですし、それだけで作品を成立させていることも実に見事です。

しかし本作品は2人のお姉ちゃんが個別にサービスをしているわけですから
2人の間にある程度の違いがあるのが望ましいです。
具体的には専用のサービスがあること、最中のやり取りに個性が出ていることなどです。
私が聴いた限り、残念ながら両者の違いはほとんど見られませんでした。

最近は施術者によって同じサービスでも違った音を鳴らす作品なんかも出てきていますし
今後の作品で音による「お姉ちゃんらしさ」が出てくれることを期待しています。

サービスはヘアカットが相当に優れています。
立ち位置をずらしながら切っていく演出が斬新でいいですね。
ハサミで切ってからブラシで数回撫でる音のコンビネーションも秀逸です。

音に包まれる心地よさが味わえる作品です。
効果音を集中的に楽しみたい方、耳かき以外の癒し系作品も聴いてみたい方にお薦めします。

CV:しゃきしゃきお姉ちゃん…夏深さん ふわふわお姉ちゃん…柚月さん
総時間 しゃきしゃきお姉ちゃん編…34:30 ふわふわお姉ちゃん編…35:57 合計…1:10:27

オススメ度
■■■■■■■■□□ 8点


体験版はこちらにあります

追記
2つのバージョンで使われている効果音は同じですが
鳴らす順序やタイミングはまったく違います。

ぐるーみんぐ☆まっさーじ♪『かりん』

サークル「シロクマの嫁」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、猫っぽい言葉遣いをする変わった女の子が
3つのサービスをしながら主人公に癒しを提供します。

のんびりマイペースな彼女のキャラ、過去作で磨き上げてきた高品質な効果音など
ボイスドラマ・音フェチどちらの要素もバランス良く兼ね備えており
ほのぼのとした仕草に萌えを感じながらサービスを楽しむことができます。

30分程度の時間に対して価格がたったの200円と非常に安いところもポイント。
簡単お手軽にリラックスするのにはもってこいの一品と言えます。
お客様をたっぷり癒すにゃ
出張グルーミングマッサージ店のかりんからサービスを受けるお話。

「はじめましてにゃん 出張グルーミングマッサージ店の かりんだにゃ」
かりんは明るくて可愛い声の女の子。
主人公が出張中のホテルで見つけたルームサービスを取ってみると
彼女が現れ人懐っこい態度で挨拶をします。

今回行うサービスは耳かき、グルーミング、耳舐めの3つ。
前の2つは効果音、最後の耳舐めは舐め音を中心に
どちらかと言うとセリフよりも音そのものに比重を置いた音フェチ向けの作りをしています。

かれこれ2年以上も耳かきを追求されてきたサークルさんですから
効果音の品質や動かし方のリアルさは現在においてもトップクラスに位置します。
以前は割とパンチの効いた音を使われることが多かったのですが
今年は長時間聴いても耳や頭が痛くならない素朴で優しい音が多いです。

「…若干引き気味ですかにゃ? そのお顔は「やれやれついていけなーい」とか思ってる顔にゃ」
そしてもう一つの特徴はかりんのキャラ。
全編を通じて「~にゃ」という猫っぽい語尾をセリフに必ずつけながら語りかけてくれます。

彼女の話しっぷりを聞く限りでは人間以外の存在らしく
その独特の口調もキャラを作っているのではなく天然のようです。
作中でもサービスをしに来たのを忘れて布団で寝ようとするマイペースな一面が見られます。
あざといと感じる人はそんなにいないのではないかなと。
音フェチ系でありながら萌え要素もある一風変わった作りが魅力です。
かりんと効果音が生み出す癒しの空間
最初に登場する耳かきはおよそ16分間。
膝枕の体勢で右耳→左耳の順に指によるマッサージ、耳介(耳の外側)のお掃除から始まり
耳かき棒で大きな汚れを、綿棒で細かい汚れを落としてから梵天と息吹きで仕上げます。
丁寧だけど専門要素は控えめのスタンダードな耳かきという印象です。

耳かき棒は「じりじり ずずっ」と乾燥したちょっぴり硬さのある音を
奥から手前に掻き出すようにゆっくりと動かす
綿棒は「ぞり ずり」と耳かき棒より広く粗さのある音を、小さな汚れを絡み取るように回転させるなど
耳かきという行為を演出する様々な効果音が耳に心地よい刺激を与えます。

「にゃーん にゃんにゃん にゃ にゃー にゃん」
かりんも猫語でリズムを取ったり大きな汚れを発掘して大喜びしたりと
良い意味で仕事らしくない楽しそうな様子で耳かきを行います。
最中はほとんどしゃべらなかった前作「添い寝カフェ『しろくまのしっぽ』」に比べると
会話量が若干増えている分、彼女に耳かきをしてもらっている雰囲気が出ています。

2番目のグルーミングは4分程度の短いサービス。
専用の櫛を使って頭の前から後ろへゆっくり丁寧に撫でていきます。

「これは人間用の櫛にゃ 程よい硬さとしなりで 人間の硬い髪もさらさらふわふわになるにゃ」
こういうサービス自体が音声作品でほとんど見かけないのに加えて
櫛の硬さと髪の柔らかさが混じった独特の効果音がとてもリアルです。
特に後半以降の側頭部を撫でるシーンは音が一気に近くなり、その質の高さが実感しやすいです。

そして最後は約9分の時間をかけて耳を片方ずつ丁寧に舐めます。
唇と舌をバランスよく動かして音を出す一般的な耳舐めとは違い
耳を唇で含まず舌の動きだけで音を鳴らしているように見て取れます。
具体的にはちゅぱちゅぱしたものではなくコリッとした音を中心に聴くことができます。

このように、音重視だけどキャラも活かした癒しのサービスが繰り広げられています。
世界観のある癒し系作品
音目当てでもかりんの可愛さ目当てでも楽しめるバランスの取れた作品です。

サークルさんが得意とされている耳かき、そして今回新たに導入したグルーミング
いずれも効果音のリアルさ・クリアさ・動きの的確さがしっかりしていて耳によく馴染みます。
そしてどの音も柔らかいから聴いててちっとも嫌な気分がしません。
そんなありのままの演出が大きな癒しを与えてくれます。

「お仕事したら眠くなったにゃー お布団お借りするのにゃ」
もう一つの特徴であるかりんについてもあまり激しい自己主張はせずに
サービスの最中に天然っぷりを織り交ぜる形で彼女らしさを出しています。
出張サービスなんだけど家庭に近い雰囲気が楽しめます。
最後にそのまま寝てしまうところも猫らしさがあって和みます。

個人的にはサービスのチョイスが丁度いい具合に落ち着いているところが印象的でした。
専門店形式の場合、それらしさを出すためにどうしても凝ったサービスを提供したくなるものです。
しかし今作では奇抜な要素を敢えて切り詰め、その分リアルさを追求していくことで
耳かき全体のレベルアップが図れているように思えます。

かりんみたいな女の子が難しいことをやってのけたらそれはそれで不自然ですし
施術者の気質に合わせたサービスを選択することも結構重要です。
その辺のさじ加減が絶妙だなと。

質の高いサービスをコンパクトにまとめた聴きやすい作品です。
冒頭でも書いたようにコスパも非常に高いですから興味を持った方は是非お試しください。

おまけは伊ヶ崎さんのフリートークとテーマ曲です。

CV:伊ヶ崎綾香さん
総時間 本編…35:01 おまけ…8:44

オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

ご耳愛部!~愛雪の章~

サークル「藤和工場」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

昨年4月に第1作が出て以来シリーズ3作目にあたる本作品は
旧校舎の保健室を舞台に明るく爽やかな女の子が
頭部のマッサージと耳かきで癒しを提供します。

春の訪れを感じさせる優しい風や鳥の鳴き声
そして彼女が語る雪に関するお話など
冬から春へと移り変わる季節感を重視しながらサービスを行っており
その静かで落ち着いた雰囲気が自然と心を解きほぐしてくれます。



麗らかな春の陽気に包まれて
ご耳愛部の部長「紬愛莉(つむぎあいり)」に癒してもらうお話。

「んんっ ああ…ご耳愛部へようこそ」
愛莉は明るくて優しい声の女の子。
旧校舎保健室のベッドでシーツに包まっているところを主人公に見られ
「これは雪原を泳いでいるのだ」と彼女が答えるところから物語は始まります。

シリーズ作品ですので背景を簡単に説明しますと
ご耳愛部は学校の正式な部ではないのですが
彼女を初めとする構成員たちが心に疲れを感じている人たちに対して
サービスで体を、勇気付けるような会話で心をリフレッシュさせています。

雰囲気は家庭と専門店の中間あたりに位置づけられる感じでしょうか。
家族や彼女ほどの親しさは無いのだけれど、お店のようなよそよそしさも無い
言うなれば友達くらいの親しさで愛莉は接してくれます。

そして今回は時期が春先ということもあって
作中の様々なシーンで季節を感じさせる演出を取り入れています。

例えば音声が始まった直後から風が緩やかに流れる音がしたり
ウグイス等この時期に見かける鳥の鳴き声が適度に聞こえてきます。
藤和工場さんは以前からそうなのですが、環境音の質が一際優れており
そのクリアでナチュラルな音の数々が爽やかな気分にさせてくれます。

「このご耳愛部は そういう翼がちょっと疲れたなぁって人が 羽を休める場所 渡り鳥が越冬する湖 そんな場所」
愛莉のセリフにも季節感を取り入れているのがいいですね。
「春だから~」みたいにストレートな表現をあまり使わず
「雪で遊びたかったけど今年は降らなかった」など
聴き手に連想させる言い回しが多いです。

こういった諸々の要素に統一感があり、そのすべてが柔らかいからこそ
作品全体に癒しに適した穏やかで落ち着ける空気が流れています。
この後登場するサービスの効果音も全体的に優しいもので揃えられています。



雰囲気を大事にしながら行われるサービス
本作で行われるサービスは大きく分けて2つ。
最初に登場する頭部マッサージ(約8分)は
専用のローションをまぶした指で側頭部・後頭部・耳・肩を優しく揉みます。
染み込んで乾くタイプらしいので洗い流すシーンはありません。

マッサージは頭部だと「シャク ジョリ」と若干ざらつきのある軽快な音
耳や肩ではが「こりゅ ぐりゅっ」と頭部よりも滑らかな音が使われており
最初はこめかみのあたりを左右交互に
しばらくすると後頭部を左右にゆっくりスライドするように、といった感じで
部位ごとに効果音の位置・ボリューム・質感を微妙に変化させながら行います。

髪のある頭部と肌を直接揉む場合できちんと別の効果音が用意されていますし
動かし方も理に適っていて比較的レベルの高いマッサージだと思います。
特に側頭部は耳に近いこともあって程よい刺激が感じられました。

「張りすぎた糸は ピンと 見た目はよくあるけれど 少しの傷から 突然切れることもあるから」
マッサージの最中は愛莉が適度にマッサージに関するお話や
ちょっぴり詩的な言い回しで肩の力を抜くよう働きかけてくるシーンもあります。
そもそもの時間が短いので、そこまで様々な話題が出るわけでもないのですが
作品の世界に浸る掴みとしての役割をきっちり果たしていると言えます。

その後に行うメインサービスの耳かきはおよそ21分間。
ベッドに横になりドーナツ型の枕に頭を乗せた状態で
右→左の順に耳かき棒で一通りお掃除してから梵天と息吹きで仕上げます。

耳かき棒は「ソリソリ ジョリ」と乾いた軽い音が使われており
全体的にやや速いペースで短いストロークを描きながら
耳の中から外へ掻き出すような動きを何度も繰り返します。

こうやって書くと乱暴な耳かきに思えてしまうかもしれませんが
ペースは速くても音そのものはかなり柔らかく設定されていますし
動かし方が1分くらいの短い間隔で変化する繊細な耳かきがされています。
主人公の耳質が乾燥系らしいので、リアルでもそういう人のほうがしっくりくるでしょうね。

「私が好きなのは 雪が降って積もったあと そこから覗く わずかな色よ それを作ってくれる雪がすき」
最中の愛莉は上のような春を感じるセリフを言うシーンが一部あるものの
マッサージに比べると会話量が一気に減り
軽く掛け声を上げるだけの時間がかなり長く取られています。

効果音と環境音だけが流れ続ける時間はとても静かで落ち着いており
そのまま眠ってしまいたくなるほど安らぐ思いがしました。
サービスはシンプルなのですが雰囲気作りがしっかりしているなと。

このように、季節を意識した爽やかで柔らかいサービスが繰り広げられています。



春らしさに溢れた作品
諸々のサービスによる純粋な癒しだけでなく
春という季節の良い部分を使った別方向の癒しも与えてくれる作品です。

冒頭の雪に関するお話を初め作中で交わされる愛莉との会話
全編を通じて流れ続ける春らしい環境音など
一般的な癒し系作品に比べて、春ならではの要素を意識的に多く盛り込んでいます。
しかもそれらが全部遠まわしに伝えてくれるように作られているおかげで
くどさがなく、聴いていると自然に感じられるあたりに留まっています。

中でもパートの終了時など丁度会話が途切れるところで
意図的にウグイスの鳴き声を鳴らす、といったように
環境音のクオリティやそれを鳴らすタイミングが絶妙に思えます。
サークルさんもこれらの演出にかなり気を遣われたのではないでしょうか。

サービスそのものについては全体的に内容が大人しく
ご耳愛部ならではの部分が特に見られなかったのが少々残念ですが
意識して力を抑えた諸々の効果音が作品のイメージにマッチしています。
耳かきのシーンで掃除をしていない側の耳に聞こえてくる環境音を
耳が軽く塞がれている時のようなこもったものにしていれば尚良かったです。

「愛しさだけ 胸に抱いて 行きなさい 今度は いつかの季節で 星空の海を一緒に泳ぎましょう」
愛莉は音声作品に登場する他の女の子に比べて詩的なセリフを言うことが多く
これも作品にちょっとしたアクセントを与えています。

寒さが消えて夏へと向かいつつあるこの時期にこそ聴いてみてほしい作品です。

おまけはさくら真咲さんのフリートークです。

CV:さくら真咲さん
総時間 本編…37:39 おまけ…3:23


オススメ度
■■■■■■■□□□ 7点


体験版はこちらにあります

追記
サークルさんのサイトで本作品のエクストラパートが無料で公開されています。
臨場感のある囁きと耳舐めが楽しめますのでどうぞお聴きください。
http://factouwa.blog.fc2.com/blog-entry-46.html

休日屋

サークル「とみみ庵」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、とある田舎にあるお店を舞台に
可愛い女の子が様々なサービスをしながら癒しを与えてくれます。

耳かきやマッサージといった王道ものから食事などのあまり見みかけないものまで
ありとあらゆるシーンをリアルな効果音によって見事に演出しています。
合間に見せる彼女の言葉や仕草も店員よりは恋人に近い人懐っこさがあり
聴き進めていくほど心が落ち着いたり温まる気分が強くなります。



田舎で女の子と過ごす静かな一日
休日屋の店員「安土ひなた」からサービスを受けるお話。

「こんにちはー あれ…お客様ですよね?」
ひなたは明るくて柔らかい声の女の子。
お店の近くにある無人駅まで主人公を迎えに行くと
軽い挨拶をしてから早速案内します。

本作品は2人がとある休日をお店で過ごす様子を
全部で12ものシーンに分けてリアルに描いています。
とみみ庵さんといえば耳かきを中心とした高品質な音で有名なサークルさんなのですが
今回は効果音や環境音に加えてストーリーもしっかりと組み立てられており
作品の世界にどっぷりと浸かりながら癒しを得ることができます。

「手を引いてもらうほどじゃないんですけど でもせっかくなので このまま手を繋いで上がってもらえますか? えへへ」
お相手を務めるひなたも主人公が休日を満喫できるようにと
堅苦しい言葉遣いをせずとても親しい態度で接してくれます。
よくある専門店のように決まりきったサービスを淡々と行うのではなく
主人公のリクエストに応える形で進めていきますから
どちらかというと店員さんより友達とか恋人に近い印象を抱くでしょう。

実際に行うサービスも家庭的なものが多く
田舎のお家で普通に過ごすのんびりとした雰囲気が漂っています。



飾らないサービス、飾らない音、飾らないひなた
休日屋に着いた後に行うサービスは全部で7つ。
登場順に肩や首のマッサージ、昼寝&添い寝、食事、散歩、お風呂、爪切り&顔の保湿、耳かきです。
さすがに全部説明していくのは字数的に難しいので
今回は個人的に気になったサービスを抜粋して紹介します。

「それじゃあまずは… 電車と慣れない田舎道でお疲れでしょうから マッサージなんてどうですか?」
一番最初に行うマッサージはおよそ5分30秒。
主人公にうつぶせになってもらってから
肩のあたりを手のひらで擦ったり、拳で軽く叩いたりします。

擦るときは「サッサッ シュルー」と乾いた滑らかな音
叩くときは「ぺちぺち ぱたぱた」と肉が軽快にぶつかる音など
サークルさんの持ち味とも言えるハイレベルな効果音が序盤から数多く登場し
音だけでマッサージの様子をとてもわかりやすく伝えてくれます。

音の動かし方についても同じ音やリズムがほとんど無いほど変幻自在。
特に拳で叩くシーンでは耳の下あたりに心地よい振動が感じられます。
毎回聴いてる私がその都度「すげぇ」と思うくらいですから
サークルさんの作品を初めて聴く方はそのリアルさにきっと驚くはずです。

「少しずつ ほぐれてきたんじゃないです? せっかくのお休みなんですから 緊張したままじゃ損ですよ?」
合間に交わされるひなたとの会話も重要なポイント。
彼女はいつも都会で過ごしている彼が休日を存分に楽しめるよう
マッサージをしながら少し砕けた調子で語りかけます。
このフレンドリーな態度がいい意味で専門店らしくない雰囲気を出しており
それが自宅で過ごしているかのような寛いだ気分にさせてくれます。

サークルさんのいつもの作品だとサービス中はほんどしゃべることがないだけに
ファンの方はいつも以上に彼女の存在や温もりを強く感じるでしょう。
といっても常にべらべらしゃべるのではなくそれぞれを固めて聴かせてくれますから
従来どおりの音フェチ的な要素もかなり強く残っています。
セリフと効果音のメリハリを持たせながらサービスを行っているところがいいですね。

耳に最も心地よい刺激を与えてくれるのは中盤に登場するお風呂パート(約13分)。
ここでは水着姿になったひなたが背中を流したりシャンプーやトリートメントをかけます。
全年齢向けですのでエッチな描写は一切ありません。

「人に髪を洗ってもらうのって 私も好きなんですよ 気持ちよくって」
シャワーも無い旧式のお風呂なのがわかるように
その都度湯船から盥にお湯をすくって背中や頭にゆっくりとかけながら
背中を洗うときは「ぷすぷす しょわしょわ」とスポンジで泡立てるような音
シャンプーは「しゃくしゃく わしゃわしゃ」と柔らかく弾けるような音を
それぞれの部位に応じた動かし方や距離で鳴らします。

どちらもかなり特徴のある音なので刺激が伝わりやすく
とりわけシャンプーは音が耳に非常に近いことや動かし方がややハードなことから
耳の表面を軽く叩かれているような心地よい感覚がするでしょう。
今までいくつかシャンプーをかけてくれる作品を聴いていますが
これほどまでにパーフェクトなシャンプーは初めてです。

そして最も時間の長いサービスはもちろん耳かき(23分)。
最初に仰向けの状態で左右同時に保湿クリームを塗ってから
右→左耳の順に綿棒を使って耳の入り口や奥のほうを掃除し
仕上げに梵天で細かい汚れを落とします。
息吹きは左耳の時にほんの少しだけ行ってくれます。

綿棒は手前では「すりすり しゅるー」と面積が広く滑らかな音
奥に移ると手前に比べて低く篭った音へと変化し
いずれもやや力を込めてゆっくりと前後に、あるいは回転させるように動きます。
時間が長いこともあってそれぞれの音を十分に楽しめますし
音の質や動かし方も非の打ち所が無いほど優れているので多く人が癒しを感じるでしょう。
仕上げの梵天もふわふわとした質感と適度な圧迫感がありとてもリアルです。

このように、現実さながらのリアルなサービスをたっぷりと楽しむことができます。



心の汗を洗い流してくれる作品
様々な部分から癒しを与えてくれる総合力の極めて高い作品です。

「田舎で過ごす休日」のテーマに沿って専門店らしさを敢えてあまり出さずに
それぞれのサービスを素朴に、かつ心を込めて行っています。
機材の豪華さやサービスの奇抜さなどを見れば他の作品に分があるのですが
サービスそのものの表現力の高さやもたらされる癒しのパワーは
本作のほうが格段に優れています。

そう感じる最も大きな理由はサービス全体に流れがあるからだと私は考えています。

一番最初に行うマッサージは主人公が長旅で疲れているから
次の昼寝は心身が程よくほぐれて眠くなったから
その次のご飯もしばらく寝てお腹が空いたから、といったように
ひなたは常に主人公の心身の状態を観察しながら最適なサービスを提供します。

このおかげでサービス内容がまるで違うものになっても作品の雰囲気が損なわれず
聴き手としても「次はどんな展開が来るのかな?」という楽しみが湧いてきます。
癒し系作品でありながら全体としてのストーリーがきちんと出来上がっています。
これが本作品を聴いた時に感じた一番の驚きでした。

もちろんサービス自体も質の高い効果音や環境音を使ってリアルに表現しています。
中でも食事を用意するシーンはすべてを音だけで表現しているのに
何をやっているのかがきちんとわかるほど細かく描写されています。

そしてほとんどの部分を音だけで表現できるからこそ
ひなたのセリフをストーリーに関係のある自然なものだけにすることができています。
今まで培ってきた技術を活かして作品をより質の高いものへと昇華させています。

「もうちょっとだけ 一緒にお休みしたかったです」
また本作品には癒し以外にほろりと泣けるシーンも用意されています。
詳しいところは伏せますがちょっぴり切ない気分で聴き終えることになるでしょう。
こういう要素があるのも個性的でいいですね。

以上のことから今回も満点とさせていただきました。
良いところを挙げていったらキリがないほど様々な部分が優れています。
これだけの内容とボリュームで200円なのも本当に驚きです。
音声作品を知るすべての人にお薦めします。

おまけはひなたとお姉ちゃんのやり取りです。

CV:浅見ゆいさん、藤堂れんげさん(おまけにのみ登場)
総時間 本編…2:10:38 おまけ…4:40


オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

添い寝カフェ『しろくまのしっぽ』

「添い寝カフェ『しろくまのしっぽ』 前編」に引き続いての後編です。
今回は桔梗とアリスが独自のサービスを行う指名メニューを紹介します。



爪と顔への丁寧なケア
指名メニューの時間は桔梗が56分、アリスが50分ほど。
手足の爪切りやヤスリがけを行う桔梗に対し
アリスは顔へのパックや保湿とサービス内容が異なります。
ただしいずれもケアを行った後は羊を数えて眠らせてくれます。
葵が登場するシーンはありません。

桔梗バージョンにのみ登場するネイルケアはおよそ20分間。
爪を切り、ヤスリをかけ、オイルを塗る動作を左手→右手→両足の順に行います。

「パチン」という軽快な音をゆっくりスライドさせながら鳴らす爪切り
「シュリシュリ サッサッ」と若干ざらつきのある音を
左右に往復させたり一方向に流すように鳴らすヤスリがけ
いずれも基本メニューと同じく効果音のクオリティは極めて高く
サービスの一部始終をほぼ効果音だけでリアルに演出しています。

中でも素晴らしいのが効果音の位置や距離。
手をケアするときは左右の手に合わせた位置で音を近めに
足では音を中央に据えてやや遠くから音が聞こえてきます。

しかも足より手のほうがヤスリがけのトーンが高いとか
往復させるときのストロークが微妙に狭いとか
本当に細かいところまで効果音が考え抜かれています。

「足の爪は丸く整えると 巻き爪になりやすいので 四角く整えます」
最中の桔梗は軽い健康知識を披露するシーンもありますが
基本メニューと同様に黙々とサービスを行います。
効果音のペースや動かし方が割と小まめに変化しますから
のんびり聴く分にはそれほど飽きることもないでしょう。
全編を通じて効果音をとことん楽しませてくれるように統一されています。

アリスオリジナルのフェイスケアはおよそ10分間。
椅子に座った状態で仰向けになり、蒸しタオルで湿らせてからパックを塗りこみ
乾いたら剥がしミスト状の化粧水をかけ、最後に保湿クリームを塗ります。
時間は短めですが効果音のバリエーションは桔梗よりもこちらのほうが多彩です。

液状のものをメインに使っているため水音が多いのですが
パックを剥がすシーンだけは「ペリペリ」という独特な効果音が鳴り響きます。
音なのに密着感もあるところがとても新鮮に感じられました。
マッサージはほとんどせず美肌に絞ったサービスを行っています。

「羊が1匹… 羊が2匹… 羊が3匹…」
「ひーつーじーがいっぴき ひつじがにひき」

そしてケアが終わった後は2人とも35分程度の時間をかけて羊を数えてくれます。
桔梗が普通に、アリスがリズムを取りながら数える若干の違いはありますが
それ以外のセリフを交えるシーンは特にありません。
寝ながら聴くのを想定したシンプルかつ機能的な内容となっています。

このように、音を巧みに使った癒しのサービスが楽しめます。



様々な音を浴びるほど聴ける作品
長時間にわたるサービスのほぼすべてを効果音だけで見事に表現している作品です。

登場する3名のスタッフが専門店ならではの行き届いたサービスを行う様子を
それぞれで別々のリアルな効果音を鳴らしながら臨場感たっぷりにお届けします。
従来の作品にも見られた音のクオリティの高さに加えて
今回は同じサービスでも人によって微妙に違う音を用意しているのが素晴らしいです。
「同じ作品なんだし同じ音を使い回してもいいのでは?」と思えるところを
敢えてそうしないところにサークルさんの強いこだわりを感じます。

中でも一番強く印象に残ったのは効果音のすべてが自然なことです。

音声作品はシステム的に音をやや大げさに表現したくなるところなのですが
本作はそこを抑えてとにかくリアルな音の質・位置・距離・間を考えながら作られています。
だから長時間聴いても耳や頭が痛くなることはそうそうありませんし
それこそ聴いたまま眠りについてもまったく問題ないほど耳にしっくりきます。
癒し、安眠いずれの目的にも大いに役立ってくれるでしょう。

個人的には桔梗やアリスをもう少ししゃべらせてもよかったと思うのですが
今回は今まで以上に音に寄せている試験的な部分もありますし
このあたりは後々の作品でバランスが取られることを期待しています。
音だけで聴き手にどこまで伝えられるかに挑戦してみたかったのではないかなと。
その現れとして効果音は非の打ち所がないほど優れています。

サークルさんの過去作や最近の癒し系作品とは明らかに違うものを持っている
ある種の魂を感じる作品です。
これだけのボリュームとクオリティを持ちながらたったの900円とコスパも驚異的。
以上を踏まえて本作品をサークルさんでは6本目となる満点とさせていただきました。

おまけはシークレットキャラの耳かき、BGM、フリートーク、NG集です。

CV:桔梗…伊ヶ崎綾香さん アリス…野上菜月さん 葵…柚萌さん
総時間 基本メニュー…2:04:51 指名メニュー…1:52:39 おまけ…20:38 合計…4:18:08

オススメ度
■■■■■■■■■■ 10点


体験版はこちらにあります

添い寝カフェ『しろくまのしっぽ』

サークル「シロクマの嫁」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

サークルさんではおよそ8ヶ月ぶりと久々の全年齢向けになる本作品は
和風な女の子、洋風な女の子、元気な女の子の3人が
専門店ならではのきめ細かい癒しのサービスを行います。

オリジナル部分だけでも合計4時間以上という大ボリュームの中
オーソドックスなサービスからキャラの個性を活かしたものまで
それぞれをハイレベルな効果音を駆使しながらとてもリアルに描いています。

内容的に1つの記事でまとめるのが非常に困難なため
基本メニュー(前編)と指名メニュー(後編)の2回に分けて紹介します。



お客に合った癒しのサービスをその場で提供
『しろくまのしっぽ』の店員「桔梗」「アリス」と桔梗の妹「葵」からサービスを受けるお話。

「いらっしゃいませ 当店のご利用は初めてですか?」
桔梗は明るくお淑やかな声の女の子。
お店に初めてやってきたお客にカタログを見せながら
コンセプトやサービスの内容を説明します。

本作はお店の定番サービスである基本メニューと
店員さんの得意なサービスを行う指名メニューの2部構成。
今回紹介する基本メニューは大まかな内容をある程度揃え
その中で3人がところどころで個性を出しながらサービスを行ってくれます。

基本メニューだけでも124分とかなりのボリュームがありますから
無理に通しで聴かず数回に分けるのがいいでしょう。
1人あたりの時間は桔梗とアリスが50分、葵が20分と丁度いい具合になっています。

基本メニュー全体における大きな特徴は
サービスごとに異なる効果音をたっぷりと聴かせてくれることです。

シロクマの嫁さんは最近の作品ですと割とキャラ重視なものが多いのですが
本作では彼女たちのセリフをできるだけ減らし
サービスの一部始終をほぼ効果音のみで表現する、といった試みがされています。
いわゆる音フェチ向けの要素が非常に強いと思ってください。
安眠目当てで寝ながら聴く、といった使い方も大いに有りです。

効果音の質もサークルさんの過去作に比べて格段にパワーアップしており
特に耳かき関係の効果音に多くの人がびっくりするでしょう。
リアルな音を最大限に活用しながら濃厚なサービスを行う。
まさに音にこだわりを持っているサークルさんならではの作品と言えます。



新要素を交えた丁寧で隙のないサービス
最初に登場する桔梗の基本メニューは2パート50分30秒ほど。
一番目のパートは下着姿になったお客をうつぶせにし
肩や背中を海泥でマッサージしてからタオルで拭きシャワーで洗い流します。

「海泥には新陳代謝を促す効果があるので 体がぽかぽかしますよ」
「ぴちゃ ちゅぴ」という控えめな水音をゆっくりと左右にスライドさせながら
時にはゆっくり、時には速く鳴らしていく様子はとってもリアル。
特に肩口をマッサージする際は音が最も近くなり心地よい気分にさせてくれます。

タオルで拭いた後のシャワー音も水圧が適度に弱められていて
ゆっくりと洗い流している様子が音だけで十分すぎるほどに伝わってきます。
この音の絶妙なさじ加減が「格段にパワーアップした」と言った大きな理由の一つです。

次のパートで行われる耳のケア&頭部マッサージは36分間。
膝枕の体勢で右耳→左耳の順に布のようなもので耳を軽くマッサージしてから
耳かき棒で大きな汚れを、綿棒で小さな汚れを取り
耳垢水で洗浄してから馬の毛を使った耳かきで軽く刺激し
仕上げに梵天を使いながら息を吹きかけたり保湿クリームを塗ります。
この流れだけでも相当に専門店らしいサービスなのがわかっていただけるはずです。

しかもそれぞれに別の効果音をきちんと使っているのだから驚きです。
耳かき棒は「ポリポリ ズリッ」と乾いた軽い音
綿棒は「シャクシャク ジジッ」と耳かき棒に比べると音の面積が広く柔らかい音
耳垢水は「ちゅぴ きゅー」と軽く霧吹きするような音、などなど
どれを取っても音だけで何をしているかがなんとなくわかるくらいに洗練されています。

中でもやはり耳かき棒の音が個人的には最も優れているように思えます。
以前のサークルさんの耳かき音は割とパチパチした摩擦感のある音だったのですが
今作ではそれをかなり抑えたものへと変えられています。
しかし音に適度な引っ掛かりがあるため、耳の中を軽くくすぐられる感覚も味わえます。

…効果音の良さを文字で表現するのはなかなか難しいところなのですが
サークルさんが今まで出された作品の中でベストな耳かき音だと私は考えています。
大げさにせずより自然な音へと進化した、とでも言えばいいのでしょうか。
動かし方も全体的にストロークを短めにして集中攻撃するようにしてますし
様々な部分がよりリアル志向になっているなと。

「乾いた綿棒で 水分を拭き取って 馬の毛の耳かきで 耳の穴を刺激します」
サービスとして珍しいのは馬の毛の耳かきを使うシーン。
「ぷちぷち ぱらぱら」とほうきの毛先で軽く撫でられているかのような
かなり独特な音が使われています。
音のタイプからここが一番耳に刺激を感じやすいでしょうね。

最中の桔梗は前項でも軽く触れたようにほとんどしゃべりません。
サービス内容が切り替わるときに何を使って何をするかを言う程度です。
効果音だけが聞こえ続ける空間はとても静かで落ち着いており
聴いている最中に眠くなる人が続出するでしょう。
耳かきの最中に微かな吐息を漏らす演出があれば尚よかったです。



あまあまなアリスと元気な葵
続くアリスの基本メニューは2パート51分30秒ほど。
桔梗の時と同じく最初に背中のマッサージをしてから耳のケアをします。

「ふーん ふん ふん ふん ふん ふん ふーん」
しっとりしたキャラの桔梗に比べてアリスは明るい感じの女の子。
元々の声がとろけるように甘いのに加えて
サービス中に時折鼻歌を歌い始める可愛いシーンも登場します。

「それでは アロマオイルを背中全体に塗りながら マッサージをしていきまぁす」
サービスにおける大きな違いはマッサージパートでアロマオイルを使うこと。
海泥よりも水分控えめな効果音を同じようにスライドさせています。

それ以降、シャワーで洗い流すところから耳かきを終えるまでの部分は
基本的に桔梗との差はほとんどありません。
先ほど説明した内容のサービスを同じ手順で丁寧に行ってくれます。
ですからアリスのほうがよさそうに思う人はこちらから先に聴くのもいいでしょう。

ただし諸々の効果音まで同じものを使用しているわけではありません。
桔梗のものとは明らかに違う、全体的に若干トーンの高いものが使われています。
シロクマさんは以前の作品で耳かきの音をいくつか用意して
聴き手に自由に選んでもらうなんてこともやられてましたし
それと似たような狙いがあるように思われます。

「丁度いいから私の練習に付き合ってくれない? 何のって 耳かきに決まってるじゃない?」
最後に登場する葵のサービスは1パート20分。
右→左の順に耳かき棒と綿棒を使ってお掃除し、仕上げに梵天と息吹きをします。
前の2人の簡易バージョンみたいな内容です。

「私の耳かきの腕は一流だからねー」
「随分素直じゃない 私の耳かきの腕を ようやく認めたのね」

しかしサービスが簡素になったからといって2人に劣っているわけではありません。
彼女もセラピストを目指しているだけあってサービスの質は非常に高く
それに加えてトークを交えるシーンが増えています。
女性にサービスされている気分を味わいたいのならここが一番です。

このように、高品質な音をふんだんに使ったきめ細かいサービスが繰り広げられます。

後編へ続く…
「添い寝カフェ『しろくまのしっぽ』 後編」

CV:桔梗…伊ヶ崎綾香さん アリス…野上菜月さん 葵…柚萌さん
総時間 基本メニュー…2:04:51 指名メニュー…1:52:39 おまけ…20:38 合計…4:18:08



体験版はこちらにあります


世話好きな彼女。

サークル「添音亭」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

前作「Fall in dream」からおよそ3ヶ月半ぶりの新作となるこちらは
風邪を引いた主人公を彼女が優しく看病する様子が描かれています。

サークルさんの一番の持ち味とも言えるハイクオリティな効果音を使いながら
彼女が身の回りのお世話をする様子を必要最小限のセリフのみで演出しています。
また今回はパートごとに彼の体調が回復していく時間の概念も取り入れており
心配そうにしていた彼女が次第に安心し、いつもの姿に戻っていく様子も癒しを与えます。



不摂生な彼氏を看病する家庭的な彼女
彼女に風邪の看病をしてもらうお話。

「あ もしもし 具合どう? 大丈夫?」
彼女は明るくて穏やかな声のお姉さん。
病気で寝込んでいる主人公の家にお見舞いにやってくると
泊り込みで食事など身の回りのお世話をします。

本作品は起きることもできない彼に
彼女が心配そうに声をかけたりご飯を食べさせてあげる初日と
その次の日、病気が快方に向かっている彼と一緒にご飯を食べたり
耳かきや添い寝のサービスをしてあげる2日目に分かれています。

内容が一部重複しているところもあるのですが
主人公の容態に大きな違いがあるおかげで
サービスのスタイルや彼女の態度・セリフも大きく変化します。
癒し系作品でありながら時間の流れを取り入れているところが大きな特徴です。

もちろんサークルさんが創設以来こだわられている効果音や環境音も健在。
今作では全編を通じて時計の音をバックに絶えず流しながら
諸々の行為を効果音のみで表現するシーンがいくつも登場します。

音の質だけでなく位置や距離についてもきっちり考えられていますから
まるで彼女が実際にそばにいてくれているかのような体験が味わいやすいです。
また総時間に対するセリフのボリュームがかなり少ないことを考えると
安眠特化であり音フェチ向けでもある作品と言えます。
その静かで落ち着いた雰囲気が自然な安らぎを与えてくれるでしょう。



時が経つにつれて変化していく情景と彼女の様子
初日のシーンは2パート16分間。
事前に電話をかけて主人公の様子を確認してから
彼女は泊まりの道具と料理の材料を揃えてやってきます。

ここでは台所で水枕や卵粥を作る様子がすべて効果音で演出されており
右手のやや遠い位置から水を流したり卵をかき混ぜる音が聞こえてきます。
時間が夜なこともあって家の周りもとっても静か。
おかげで今だけ時間がゆっくり流れているかのような感覚が湧いてきます。

「しょうがないな・・・ 今日は体調悪いから 特別だからね はい あーん」
彼女は彼とは長い付き合いのようで、日ごろの不摂生ぶりを心配しながら
お粥を1杯ずつふーふーしながら食べさせてあげます。
男性からすれば恥ずかしくもあり嬉しくもあるシチュですね。
自分のことを親身になってお世話してくれるその姿が心を潤します。

続く2日目は3パート67分間。
昼過ぎまで熟睡してすっかり体調が良くなった主人公と
彼女が今度は同じテーブルで向かい合いながらうどんをすすったり
リンゴをその場で切って差し出したりします。
ちなみにここでは時計の音以外に鳥の鳴く声などの環境音がほのかに流れます。

「お礼なんていいよ 好きでしてるんだし ずっとここにいるから 安心して休んでて」
食事中に食生活に関する注意をするシーンがあるものの
彼女は昨日と同じくとってもあまあま。
元々家庭的な女性のようで病気が治りつつあることに安心しながら
大好きな人と2人きりでいるこの瞬間を心から喜んでいる節が窺えます。
少しずつ普段の態度に戻っていくこの変化が面白いですね。

食事の後に行う耳かきは17分ほど。
膝枕の体勢で耳かき棒のみを使い、右→左の順にお掃除
最後に1回ずつ息を吹きかけるシンプルなものです。

耳かき棒は「ズリー ジッジッ」っとやや尖った軽い音が使われており
下から上へ、あるいはその逆に短いストロークを描きながら掻き出していきます。
耳の外側とか穴の奥といった部位の違いを設けていないところが少々残念ですが
音や動き自体は十分にリアルと言えるでしょう。

特に耳かき音をゴリゴリとした耳に響くものにせず
軽くくすぐる程度の刺激の少ないものにしているのがいいですね。
本作品は聴きながら眠ることを強く意識した作りになっていますから
眠りを妨げないようにとかなり優しい音で統一されています。

「やっぱり ご飯を美味しく食べられるのって 幸せだと思うんだよね」
また最中の彼女は緩やかな呼吸音を漏らしていることが多いのですが
普段の恋人同士が交わす他愛も無いやり取りも時折入ります。
それは彼女が彼の体調に対して一定以上に安心していることを意味します。
状況の変化に応じてセリフの質を少しずつシフトさせている演出も見事です。

「やっぱり来てよかった」
そして最後のパートは彼女に右に寄り添われながら眠りにつきます。
サークルさんの過去作同様ほとんどセリフが無く彼女の寝息だけが聞こえ続けます。
完全に寝るために聴くパートですからこういう演出も十分ありでしょう。

このように、音・サービス・セリフを上手に使いながら看病の様子をリアルに描いています。



優しさが心に染み入る作品
聴いてるだけで胸のあたりにぽっと明かりが灯る温かい作品です。

彼女が料理を作ったりそばにいてくれる様子を
バイノーラル録音による多種多様な音を使って感じさせてくれます。
そして合間に入る彼女の心配そうな、あるいは安心したセリフが
作品全体の雰囲気をより温かいものへと変化させています。

実際に聴いてみると他の作品に比べて無言の時間が結構多いです。
ですが彼女に存在感が無いとはちっとも思いません。
それは諸々の音を発しているのが彼女自身だからです。

そして音声作品の弱点とも言える説明的なセリフを排しているからこそ
物語の世界がいつも以上にリアルに感じます。
桃色CODEさんなどの音に強いサークルさんだからこそできる特徴的な演出です。

「寝込んでるときって なんとなく心細くなるもんね ずっとここにいるよ」
さらに作中で発せられるセリフが少ないからこそ
1つ1つに重みと言いますか、彼女の素直な気持ちがにじみ出ています。
彼女は滅多に病気にならない彼が倒れたことを心から心配しており
看病の最中は彼を安心させようとする言葉を何度も投げかけます。
その温かい声も相まって心がじんわりと温かくなるような思いがしました。

安眠効果については最後の2パートが効果音のウェイトを特に重くしてますから
それらを聴きながら眠るのがいいでしょう。
一番最後のおやすみパートは本当に心安らかに眠ることができます。

癒しに関する様々な要素をバランスを取りながら組み合わせている作品です。
安眠特化な仕様ですのでそれ目的で聴くのが一番なのですが
リアルで辛いことがあったなど、心に潤いを求めている人にもお薦めします。

CV:浅見ゆいさん
総時間 1:24:17


オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


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【耳かき・添い寝】おねえちゃんといっしょ。~温泉旅館でいっしょ編~【立体音響】

サークル「ristorante」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、丁寧な言葉遣いをするふわふわなお姉ちゃんが
人里離れた温泉旅館の一室で弟を徹底的に甘やかします。

彼女の言葉と性格の大きなギャップ、肉親とは思えないほどの積極的なアプローチ
そして耳かきや混浴中に鳴るリアルで立体的な音の数々が
作品全体に柔らかさ、温かさなどの癒される雰囲気を生み出しています。



お姉ちゃんといつも以上にイチャイチャ
温泉旅館でお姉ちゃんから様々な癒しのサービスを受けるお話。

「うふふっ 2人っきりですねー 愛しの 愛しの弟くん」
お姉ちゃんはのんびり話す明るい声のお姉さん。
大好きな弟と2人きりで温泉旅館へとやってきた彼女は
家族に邪魔されないのをいいことに早速体を密着させます。

本作品に登場するお姉ちゃんは「敬語系お姉ちゃん」とあるように
ほぼ全編に渡って「~ですね」などの丁寧語を使って語り掛けてきます。
このように書くと何やら2人の仲があまり良くないように思われるかもしれませんが
実際はその正反対で、彼女は弟のことを病的なまでに愛しています。

「欲しいものがあったら 何でもお姉ちゃんに言ってくださいね 君の欲しいものは ぜーんぶ お姉ちゃんがあげますから」
例えば冒頭のシーンでは自分のおっぱいを彼に押し付けてきますし
3番目の混浴シーンに至ってはタオル一枚きりの恰好で抱き着くなど
文字通り自分の全てを捧げる覚悟で猛烈なスキンシップを図ります。
この言葉遣いと行動の大きなギャップが彼女の一番の魅力と言えるでしょう。

またこの作品は全年齢向けにカテゴライズされているのですが
18禁に抵触する寸前レベルのエッチな表現も適度に登場します。
具体的には淫語を使わずにエッチな行為を匂わせたり
ややいやらしい音を鳴らしながら耳を舐めてくれます。
サークルさんがギリギリのラインに挑戦されているようにも思えます。



キャラと音の両方を大事にしている癒しのサービス
今回行うサービスは全部で4種類。
耳かき、混浴、添い寝、耳舐めの順に行います。
「全年齢向けなのに混浴?」と思う人もいるでしょうね。
でも内容はきちんと健全なあたりに抑えられています。

一番最初の耳かきはおよそ7分間。
膝枕の体勢で片方の耳だけを耳かき棒を使って外側と穴の中をお掃除します。
音の位置を反転させた右耳、左耳の2つのバージョンが用意されています。

耳かき棒は「ずずー しゅりすり」と若干ざらつきのある乾いた音が使われており
外側ではストロークの長さを変えながら下から上へとかき出すようにゆっくりと
穴の中でも同じく下から上へと一方向にかき出すのですが
空間の狭さを考えてサッサッと短いストロークでリズミカルに動かします。

付属のテキストによると効果音はシロクマの嫁さんの素材集を使用しているらしく
ristoranteさんの他の耳かき作品と比べて効果音・動きいずれもレベルが高いです。
軽く引っかかれるような刺激に耳がこそばゆくなりました。

「ああん 君の(耳垢) すっごくおっきい こんなおっきいのが 入るなんてっ」
また耳かき中はお姉ちゃんが結構な頻度で話しかけてきます。
中には上のような結構際どいセリフも登場しますから
そのちょっぴり艶めかしい声に股間が熱くなるかもしれません。
彼女が弟を異性としてそれなりに意識しているのが伝わってきます。
癒し半分、温もり半分くらいのバランスが取れた耳かきが繰り広げられます。

続く混浴と添い寝パートは2人の心と体の距離の近さがポイント。
お姉ちゃんは年頃の男性なら確実に勃起するレベルにまで体を密着させながら
ストレートな愛の言葉を投げかけたり「可愛い」と言って頭を撫でます。

「君がいいと言うなら このタオル 取ってもいいんですけど」
「今更ながら すっごい恥ずかしいことしちゃってますね 私」

特に入浴パートではお互いがタオル一枚しか身につけていないこともあって
エッチな展開を匂わせるかなり大胆なセリフまで登場します。
しかし直後に自分の言動に赤面して慌てふためくところを見ると
本当の意味で結ばれるにはまだ心の準備ができていないのかもしれません。
よくある癒し系作品とは少し違ったアプローチで2人の仲の良さを演出しています。

「効果は 抜群のようですね」
そして一番最後は次の日の朝、弟を起こすために彼女が約5分間耳を舐めます。
先ほど少し触れましたが、ペースが速く水分も意外に多いため
人によっては結構エッチな音に感じるのではないでしょうか。
彼女も舐めながらちょっぴり意地悪に振る舞うセリフを漏らします。
ちなみに舐めるのは左耳だけで右耳バージョンは無いようです。

このように、ちょっぴりエッチな要素を絡めた癒しのサービスが繰り広げられます。



一歩進んだ癒し系作品
彼女との物理的な近さを意識したサービスと
それをくみ取った彼女のセリフや振る舞いが面白い具合に噛み合っている作品です。

彼女は他人行儀に感じるセリフとは裏腹にかなり猛烈なアピールをしてきます。
中でも入浴パートでは真面目に表現したら絶対全年齢向けにならないシーンもあります。
そしてしっかり密着した状態で心を蕩かす言葉を何度も投げかけてきます。
彼女の温もりを感じさせるシチュが体を、言葉が心を温めてくれます。

2人の関係が実の姉弟にしては密接過ぎること
ギリギリの表現やプレイに挑戦していることから
この作品を「一歩進んだ癒し系作品」と評させていただきました。
風変わりであり、ストレートでもある分感じ取りやすい演出だと思います。

かといって彼女は自分の役目を見失っているわけではありません。
耳かき、添い寝、耳舐めいずれも癒しのサービスとして十分なクオリティを持っています。
特に耳かきの音や最中の語らいがとても自然で癒されました。
使用する器具を1つに絞っているから短時間でもそれなりの密度があります。

「あまりに可愛いから チューしちゃいました ちょっと恥ずかしいですね」
お姉ちゃんは作品を聴いている最中は「えらくエロいな」と思ったのですが
聴き終えてみると異性に対して不器用なのかもしれません。
自分から大胆に誘ってくる割にはそれらの後で必ず恥ずかしそうにします。

自分の愛情をどういう形で弟に伝えるべきかがわからないから
こういうエッチな言動で興味を引いているように思えます。
この適度に見せる初々しさが彼女のキャラをより面白くしています。

癒しのサービスに敢えて別の要素を組み込んでいる個性的な作品です。
サービスとキャラのバランスもきっちり取れていますから
どちらに興味を持った人でも一定以上の満足感が得られるでしょう。

おまけは挨拶ボイス4種です。

CV:しゅまりないさん
総時間 本編…33:20 おまけ…00:43


オススメ度
■■■■■■■□□□ 7点


体験版はこちらにあります

ハンドケアリラクゼーション 手福楼 -つぐみ-

サークル「じゃばらいふ」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、手を専門にケアする変わったお店を舞台に
上品な店員さんが長時間に渡るきめ細かいサービスを行います。

サービスごとに効果音の質・鳴らし方・位置を小まめに切り替えながら
指先から肘にかけて様々な治療を施す様子は
実際にお店にいる感覚が味わえるほどにとってもリアル。
最中に交わされる彼女との会話も温かみに溢れており
体の外と中の両方が少しずつ癒されていくのを感じられます。



手に福をもたらす様々なサービス
手福楼の店員「つぐみ」に手や腕をケアしてもらうお話。

「あ お着きになったんですね お客様 お待ちしておりました」
つぐみは上品で整った声のお姉さん。
初めての来店に緊張しまくっているお客をリラックスさせようと
サービスを始める前にお茶を1杯出します。

本作品はタイトルどおり手のみを癒すサービスが繰り広げられます。
ハンドマッサージや爪切りはここ2年ほどの耳かき音声ブームに乗っかる形で
耳かきの前後に行う作品がちらほら登場しているのですが
100%手に対象を絞っている作品はほとんどありません。

内容についても本作品でしか聴けないものがいくつもあり
サークルさんが実際の店舗に行って取材されたのだろうと思えるくらいに
隅から隅まできめ細かなサービスや心遣いがされています。
サービスだけでなく開始前後や最中に入るインターバル的なシーンにおいても
まったく無駄の無い完璧なまでのおもてなしがされています。

「やわらかな香りと澄んだ若葉色 苦味が少なく ほんのりと甘さも感じる静岡の新茶です」
例えば来店直後につぐみがお茶を出すシーンでは
茶器を用意しお湯を注ぐといった細かい動作をリアルな効果音で演出しながら
お茶のエキスが出るまで少し時間を置いてから注ぎ、お饅頭と一緒に出します。
さらにそれらを食べてもらいながらサービスの内容を説明したり
彼の手の状態を確認するなど一つ一つの動作が実に凝っています。

シーンごとのつなぎ目がしっかりしているから作品全体に流れがあり
それが自然な形で没入感と癒しの気分を与えてくれます。
テーマが珍しいだけじゃない、相当に本格的な内容の作品と言えます。



リアルな効果音と会話のバランスが光るサービス
今回行われるサービスは大きく分けて3種類。
最初は手や腕の血行を促進し、疲れを取るためのマッサージ
次は両手の爪切りやヤスリを使っての爪のケア
最後は汚れた手を石鹸やハンドオイルで綺麗にするサービスです。

最初に行うハンドマッサージはおよそ21分間。
おしぼりで手を包んで軽く温めてから
右→左の順にカモミールをメインにしたハーブオイルでゆっくりと揉みほぐします。

「次に手の甲 指の股から延びる筋を 骨に沿ってすーっと」
指先→手の甲→手のひら→二の腕や肘、と末端から中心にかけて
「しゅる くにゅ」と水分控えめな滑らかな音を鳴らしながら行っていくのですが
手の甲では軽く円を描きながら動かす、肘はやや力を入れて前後に往復させるなど
マッサージする部位によって効果音の種類や動かし方が変化していきます。

音自体がリアルですし、きちんと説明もしてくれるからイメージしやすく
実際のサービスの様子が手に取るようにわかります。
他にも途中でオイルを継ぎ足す動作を挟むなど
実際のサービスにできるだけ近づけるような細かい演出が登場します。

マッサージする部位が胴体に近づくほど
彼女の声や効果音も耳に近づき大きくなるのがいいですね。
女性に間近でサービスを行ってもらっている雰囲気も心を温めてくれます。

「普段何気なくご飯を食べたり つり革を握ったり そんな時でも手は休まずに働いているんです」
サービス中に交わされるつぐみとの会話も重要なポイント。
彼女は部位ごとにちょっとした健康知識を披露しながら
お客が日々の生活で手を無理なく使えるようにアドバイスをします。

といっても専門用語を並び立てるような堅苦しいものではなく
マッサージをしながら普通の会話をする感じですから
お客の心を解きほぐそうとするのが狙いと思われます。
声と効果音をバランスよく聴かせて癒しを与えるタイプです。

2番目に登場する爪切りは約13分。
ニッパー型の爪切りを使って丁寧に切り落としてから
ガラス製のヤスリをかけて綺麗に形を整え
最後に甘皮(爪の根元にある薄い皮)を化粧水に浸したコットンで軽く押します。

ここでも「パチン」という軽快な音
「ジョッ ズッ」とざらつきのある2種類の効果音を使い分けたヤスリがけ
ぎゅっと押し付ける音を鳴らしながらつぐみが力を入れる甘皮押し、と
質感に合った音を適切に鳴らすレベルの高いサービスが楽しめます。

爪切りに関しては延々と音を鳴らし続けるのではなく
各2分程度の短い時間に留めたリアルさ重視の内容です。

「爪が健康的で綺麗な人って ふぅ 体の中もエネルギーに満ちた人って感じがしていいなあって」
またここではつぐみが彼女なりの視点で男性の魅力を語ります。
冒頭に比べると2人の心の距離がずっと近くなっているように感じられ
それが専門店でありながら家庭に近いほのぼのとした雰囲気を出しています。

キャラ重視の作品というわけではないのですが
彼女にも明確なキャラを持たせ、それを活用しながら癒しを増幅させています。

そして最後は2つのヒノキの桶にお湯をたっぷりと注ぎ込み
しばらくそこに手を浸してから石鹸で洗い、その後ハンドクリームを塗りこみます。
こちらの時間も13分ほどです。

「洗った時のより少しだけ熱めにしてあります ふふ あったかいお湯で手を洗うことって 自分の家でもないとなかなかできませんよね」
お湯と水を適度に混ぜてお客に最適な温度に調節したり
複数のハンドクリームを彼の手の状態に合わせた質に配合してから塗るなど
彼女のおもてなしは最後の最後までまったく隙がありません。
その痒いところに手が届く様々な心遣いがゆったりとした気分にさせてくれます。

このように、お客のことを第一に考えた至れり尽くせりなサービスが繰り広げられます。



新しいタイプの癒し系作品
手のケアに焦点を絞った独特のサービスだけでなく
その演出方法もずば抜けて優れている作品です。

ただ単に手を揉んだり綺麗にするのではなく
血行を良くしたり保湿効果を高めることを目的に掲げながら
つぐみは専門店ならではのテクニックと器具を使って丁寧にケアします。
サービスの先にきちんとした目的があるから内容に違和感がなく
その自然さとリアルな効果音の数々が作品をより高い領域へと押し上げています。

「手首 失礼します まずはすくった水を軽くかけて それからゆっくりとつけていきます」
中でも効果音の質と鳴らし方が最も素晴らしいです。
例えば上のセリフはヒノキの桶にお客の手を浸すシーンなのですが
彼女が言ったとおり軽く「ちゃぷちゃぷ」と鳴ってから「とぷん」という水音がします。

こんな何気ないこだわりの積み重ねでこの作品はできています。
きっと多くの人がセリフと効果音との親和性の高さに感銘を受けるでしょう。
「珍しいテーマに決して胡坐をかかないぞ」というサークルさんの魂を感じました。

サービスについても甘皮押しなどオリジナルのものがいくつか登場します。
時間的にも内容的に最初のマッサージが一番の聴きどころかなと。
ちょっとしたハプニングを経て2人が一気に仲良くなる演出も面白いです。

ただ全体的に彼女が頻繁に話しかけてくるスタイルですから
効果音を集中的に楽しみたい音フェチ好きには向かないかもしれません。
声と音をほぼ同じくらいの割合で聴かせてくれる作品と思ってください。

「現時点でこれ以上のものは無いだろう」と言えるくらいに
ハンドケアの面で唯一無二のものを持っている作品です。
純粋な癒し効果も抜群ですから興味を持った方は是非お試しください。

おまけは梟(手福楼の店主)によるハンドケア講座です。

CV:つぐみ・・・篠原ゆみさん 梟・・・・このえゆずこさん
総時間 本編・・・1:04:34 おまけ・・・10:56


オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります

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