ハンドケアリラクゼーション 手福楼 -つぐみ-

サークル「じゃばらいふ」さんの同人音声作品(全年齢向け)。

今回紹介する作品は、手を専門にケアする変わったお店を舞台に
上品な店員さんが長時間に渡るきめ細かいサービスを行います。

サービスごとに効果音の質・鳴らし方・位置を小まめに切り替えながら
指先から肘にかけて様々な治療を施す様子は
実際にお店にいる感覚が味わえるほどにとってもリアル。
最中に交わされる彼女との会話も温かみに溢れており
体の外と中の両方が少しずつ癒されていくのを感じられます。



手に福をもたらす様々なサービス
手福楼の店員「つぐみ」に手や腕をケアしてもらうお話。

「あ お着きになったんですね お客様 お待ちしておりました」
つぐみは上品で整った声のお姉さん。
初めての来店に緊張しまくっているお客をリラックスさせようと
サービスを始める前にお茶を1杯出します。

本作品はタイトルどおり手のみを癒すサービスが繰り広げられます。
ハンドマッサージや爪切りはここ2年ほどの耳かき音声ブームに乗っかる形で
耳かきの前後に行う作品がちらほら登場しているのですが
100%手に対象を絞っている作品はほとんどありません。

内容についても本作品でしか聴けないものがいくつもあり
サークルさんが実際の店舗に行って取材されたのだろうと思えるくらいに
隅から隅まできめ細かなサービスや心遣いがされています。
サービスだけでなく開始前後や最中に入るインターバル的なシーンにおいても
まったく無駄の無い完璧なまでのおもてなしがされています。

「やわらかな香りと澄んだ若葉色 苦味が少なく ほんのりと甘さも感じる静岡の新茶です」
例えば来店直後につぐみがお茶を出すシーンでは
茶器を用意しお湯を注ぐといった細かい動作をリアルな効果音で演出しながら
お茶のエキスが出るまで少し時間を置いてから注ぎ、お饅頭と一緒に出します。
さらにそれらを食べてもらいながらサービスの内容を説明したり
彼の手の状態を確認するなど一つ一つの動作が実に凝っています。

シーンごとのつなぎ目がしっかりしているから作品全体に流れがあり
それが自然な形で没入感と癒しの気分を与えてくれます。
テーマが珍しいだけじゃない、相当に本格的な内容の作品と言えます。



リアルな効果音と会話のバランスが光るサービス
今回行われるサービスは大きく分けて3種類。
最初は手や腕の血行を促進し、疲れを取るためのマッサージ
次は両手の爪切りやヤスリを使っての爪のケア
最後は汚れた手を石鹸やハンドオイルで綺麗にするサービスです。

最初に行うハンドマッサージはおよそ21分間。
おしぼりで手を包んで軽く温めてから
右→左の順にカモミールをメインにしたハーブオイルでゆっくりと揉みほぐします。

「次に手の甲 指の股から延びる筋を 骨に沿ってすーっと」
指先→手の甲→手のひら→二の腕や肘、と末端から中心にかけて
「しゅる くにゅ」と水分控えめな滑らかな音を鳴らしながら行っていくのですが
手の甲では軽く円を描きながら動かす、肘はやや力を入れて前後に往復させるなど
マッサージする部位によって効果音の種類や動かし方が変化していきます。

音自体がリアルですし、きちんと説明もしてくれるからイメージしやすく
実際のサービスの様子が手に取るようにわかります。
他にも途中でオイルを継ぎ足す動作を挟むなど
実際のサービスにできるだけ近づけるような細かい演出が登場します。

マッサージする部位が胴体に近づくほど
彼女の声や効果音も耳に近づき大きくなるのがいいですね。
女性に間近でサービスを行ってもらっている雰囲気も心を温めてくれます。

「普段何気なくご飯を食べたり つり革を握ったり そんな時でも手は休まずに働いているんです」
サービス中に交わされるつぐみとの会話も重要なポイント。
彼女は部位ごとにちょっとした健康知識を披露しながら
お客が日々の生活で手を無理なく使えるようにアドバイスをします。

といっても専門用語を並び立てるような堅苦しいものではなく
マッサージをしながら普通の会話をする感じですから
お客の心を解きほぐそうとするのが狙いと思われます。
声と効果音をバランスよく聴かせて癒しを与えるタイプです。

2番目に登場する爪切りは約13分。
ニッパー型の爪切りを使って丁寧に切り落としてから
ガラス製のヤスリをかけて綺麗に形を整え
最後に甘皮(爪の根元にある薄い皮)を化粧水に浸したコットンで軽く押します。

ここでも「パチン」という軽快な音
「ジョッ ズッ」とざらつきのある2種類の効果音を使い分けたヤスリがけ
ぎゅっと押し付ける音を鳴らしながらつぐみが力を入れる甘皮押し、と
質感に合った音を適切に鳴らすレベルの高いサービスが楽しめます。

爪切りに関しては延々と音を鳴らし続けるのではなく
各2分程度の短い時間に留めたリアルさ重視の内容です。

「爪が健康的で綺麗な人って ふぅ 体の中もエネルギーに満ちた人って感じがしていいなあって」
またここではつぐみが彼女なりの視点で男性の魅力を語ります。
冒頭に比べると2人の心の距離がずっと近くなっているように感じられ
それが専門店でありながら家庭に近いほのぼのとした雰囲気を出しています。

キャラ重視の作品というわけではないのですが
彼女にも明確なキャラを持たせ、それを活用しながら癒しを増幅させています。

そして最後は2つのヒノキの桶にお湯をたっぷりと注ぎ込み
しばらくそこに手を浸してから石鹸で洗い、その後ハンドクリームを塗りこみます。
こちらの時間も13分ほどです。

「洗った時のより少しだけ熱めにしてあります ふふ あったかいお湯で手を洗うことって 自分の家でもないとなかなかできませんよね」
お湯と水を適度に混ぜてお客に最適な温度に調節したり
複数のハンドクリームを彼の手の状態に合わせた質に配合してから塗るなど
彼女のおもてなしは最後の最後までまったく隙がありません。
その痒いところに手が届く様々な心遣いがゆったりとした気分にさせてくれます。

このように、お客のことを第一に考えた至れり尽くせりなサービスが繰り広げられます。



新しいタイプの癒し系作品
手のケアに焦点を絞った独特のサービスだけでなく
その演出方法もずば抜けて優れている作品です。

ただ単に手を揉んだり綺麗にするのではなく
血行を良くしたり保湿効果を高めることを目的に掲げながら
つぐみは専門店ならではのテクニックと器具を使って丁寧にケアします。
サービスの先にきちんとした目的があるから内容に違和感がなく
その自然さとリアルな効果音の数々が作品をより高い領域へと押し上げています。

「手首 失礼します まずはすくった水を軽くかけて それからゆっくりとつけていきます」
中でも効果音の質と鳴らし方が最も素晴らしいです。
例えば上のセリフはヒノキの桶にお客の手を浸すシーンなのですが
彼女が言ったとおり軽く「ちゃぷちゃぷ」と鳴ってから「とぷん」という水音がします。

こんな何気ないこだわりの積み重ねでこの作品はできています。
きっと多くの人がセリフと効果音との親和性の高さに感銘を受けるでしょう。
「珍しいテーマに決して胡坐をかかないぞ」というサークルさんの魂を感じました。

サービスについても甘皮押しなどオリジナルのものがいくつか登場します。
時間的にも内容的に最初のマッサージが一番の聴きどころかなと。
ちょっとしたハプニングを経て2人が一気に仲良くなる演出も面白いです。

ただ全体的に彼女が頻繁に話しかけてくるスタイルですから
効果音を集中的に楽しみたい音フェチ好きには向かないかもしれません。
声と音をほぼ同じくらいの割合で聴かせてくれる作品と思ってください。

「現時点でこれ以上のものは無いだろう」と言えるくらいに
ハンドケアの面で唯一無二のものを持っている作品です。
純粋な癒し効果も抜群ですから興味を持った方は是非お試しください。

おまけは梟(手福楼の店主)によるハンドケア講座です。

CV:つぐみ・・・篠原ゆみさん 梟・・・・このえゆずこさん
総時間 本編・・・1:04:34 おまけ・・・10:56


オススメ度
■■■■■■■■■□ 9点


体験版はこちらにあります