昨年末の記事で書いたように、2013年以降の10年に渡る同人音声業界の歴史をまとめていきます。
同人音声編、催眠音声編、管理人編の3部で構成されており
今回は同人音声側に絞って2013年にどんな出来事があったのかを話します。
初回なので他よりも長めになることをご理解ください。
同人音声躍進のきっかけとなったふたつの要素
2013年は同人音声が現在のように賑わうきっかけとなった年にあたります。
もちろん2012年より前にも同人音声はありましたが、その頃は催眠音声のほうが存在感は大きかったです。
私も同人音声の部屋を設立する前は催眠音声だけ聴いてました。
そのパワーバランスを変えるのに貢献したのがバイノーラル録音と耳かきです。

バイノーラル録音は今だと本当に多くの作品で採用されてます。
しかし当時はごく限られた声優さんたちだけが提供できる特別なものでした。
具体的には伊ヶ崎綾香さん、かの仔さん、野上菜月さん、柚木朱莉さんなどです。
いずれもシロクマの嫁、音撫屋、AtelierHoney*、DreamLightとご自分のサークルを持っており
さらに野上さん以外の3人は2013年に耳かきを取り入れた作品も発売されてます。

同人音声を聴いてる人ならわかるでしょうけど、バイノーラルと耳かきは非常に相性が良いです。
これにより今の同人音声業界の土台となる部分が出来上がりました。
私がわざわざ2013年を出発点にしてるのは色んな意味で「始まった年」だからです。
片方だけならそこまでのインパクトはなかったと思います。
バイノーラルの人気にあやかろうと、モノラル音声にバイノーラルっぽい編集をかける作品もありました。

もうひとつの耳かきについてはビックリするほど多くの作品が出ました。
今のように平日にたくさん出るほどの勢いはなかったものの
それでも色んなサークルさんが思い思いのやり方で耳かき音声を制作されてます。
ASMR作品の中で絶大な人気を誇る道草屋シリーズも2013年の11月に1作目が出てます。

ただし、当時の耳かき音声は効果音をモノラルで録音する作品が多かったです。
これもバイノーラル録音できる機材を持つ人があまりいなかったのが影響してます。
声はバイノーラルでも効果音はモノラルというケースがあったのを覚えてます。
もう少し時代が下ると「効果音もバイノーラル録音です」と作品説明に書くものが出てきました。

もうひとつ、全年齢向けや15禁よりも18禁で耳かきを盛り込む作品のほうが優勢でした。
例えば序盤に耳かきをやって、十分癒したらエッチに突入する感じです。
これは催眠も含めて当時の同人音声業界はエロが圧倒的に強く
人気のジャンルとはいえ耳かき単体で出すのはなかなか難しい情勢だったのがあります。
ASMRという単語すらなかったですし、全年齢が18禁と肩を並べるのはもっと後の話です。
2013年の個人的な代表作
では実際にどんな作品が出てたか見てみることにしましょう。

「立体音響♪シロクマ耳かき店へようこそ!」


2013年はシロクマの嫁さんの活躍がとにかく目立ちました。
バイノーラル録音と耳かきでアドバンテージを確保したのが大きいです。
特に「シロクマ耳かき店へようこそ!」は初期の代表作にあたります。
12月に出る続編「シロクマの湯。」と合わせて当時の耳かきブームを象徴するようなDL数を叩き出してます。
1作目は12月の時点で5200DLですから、業界の規模を考えれば驚異的と言えます。

「イヤートリートメントサロン・オレイユ ~柏木編~」


それに対してこちらは全年齢向けの耳かき作品。
ヘッドスパや肩マッサージを軽くやる以外はほとんど耳かきだけします。
シュミノサウンズさんは2011年に耳かき音声の第1作
2012年に耳かき音の素材集を出されてる全年齢専門の音に強いサークルさんです。
だから耳かきブームが来た時も自分のスタイルを貫いて結果を出してます。

「やわらか淫語R~ロリババア魔王編2~」


耳かき以外の名作ももちろんあります。
こちらは2007年から活動されてる老舗中の老舗アイロンウェアーさんの作品。
勇者と結婚し妻になったロリババア魔王様が愛情をたっぷり込めてM向けのプレイをします。
バイノーラル録音ではありませんがシナリオ力が非常に高く
当時の私は年末のランキングで耳かき音声じゃなくこれを1位にしました。

他にも色んな作品が出てますけど、とりあえずこのへんを押さえておけば大丈夫と見てます。
次回は催眠音声編(たぶん2013~14年)をやります。
今のところ月1本のペースで更新することを予定します。

私は2013年の6月頃から現在まで、自分が聴いてレビューを書いた全作品の詳細な情報をメモに残してます。
「同人音声業界の歴史」はその資料や今も残ってる記憶をもとに作成してます。
できるだけ客観的かつ正確に書くよう努めてますが
もしかしたら事実に反することを言ってる場合があるかもしれません。
それに気づいた方は(できれば証拠を添えて)是非指摘してくださいますようお願いします。

同人音声業界の歴史 その2 「催眠音声編(2013~14年)」