クーポンの配布開始やフォーリーの流行といったお馴染みの変化が訪れた同人音声業界。
その翌年にあたる2020年は「商業化」という新たな波が押し寄せます。
今回はネガティブな話題が多いのでご注意ください。
新興勢力の登場と活躍
2020年の主なトピックは4つ。
1、一部のサークルさんがクーポン+割引商法を行う
2、VTuberやアニメ声優の本格参入
3、100円商法が始まる
4、ルーインドオーガズムが流行り始めるです。

1番目のクーポン+割引商法は現在常に配られてる15%OFFのやつではなく
サークルさんが自分の新作を大幅に安くするクーポンを配布するのを指します。
これによって新作がクーポン50%OFF+通常の割引30%OFFという無茶苦茶なことが可能になり
最初の1週間で多数のDLを叩き出す状況が生まれました(当時の私は「クーポン戦争」と呼んでます)。
あまりにヤバいシステムだったので2020年中に禁止されてます。

これの問題点は2つあります。
1つは一部のサークルさんだけが利用できるシステムだったことです。
(↑この時期に他のサークルさんからそう聞いてます)
名前は伏せますが大手と呼ばれる方々が主にやってたので
それ以外のサークルさんたちとの公平性が大きく損なわれました。

もう1つはこの時期の卸価格(サークルさんの取り分)が
販売価格ではなく定価で決められてたことです。
具体的に言うと定価2200円の作品を半額の1100円に割引した場合
現在は660円(60%)になりますが、この時は798円(72.5%)だったそうです。
2020年の10月頃に変更がかかって現在は販売価格を元に算出されてます。

2番目のVTuberやアニメ声優の本格参入は
VTuberの認知度が上がってきたことや、例のウィルスによる社会の変化に伴い
今まであまり見かけなかった人や企業が続々と参入しました。
CANDY VOICEさんがシリーズ化された「ねこぐらし。」では
上坂すみれさんや竹達彩奈さんといった有名声優が出演されてて大きな話題を呼びました。

私がこの記事の最初に「商業化」と書いたのは
元々趣味で音声を作ってる人たちが集う場所だった同人音声業界が
本格的に金儲けの道具として使われるようになってきたことを意味します。

良いものを作った結果お金がたくさん入る、ではなく最初からお金目当てで作ってます。
漫画やゲームのように同人と商業で売り場を分けなかったことがこれから様々な影響を及ぼします。

これ以前にも企業サークルはもちろん存在しました(Whispさんとか)。
でも全体から見ればごく一部で、状況を変えるほどの存在感や影響力はありません。
そのパワーバランスが崩れ始めたのが2020年になります。
特に全年齢向けは企業勢が上位に食い込むケースを何度も見ました。

まあCANDY VOICEさんとWhispさんは同じ母体なんですけどね…。
両方で使えるクーポンを配布してましたから間違いないです。

3番目の100円商法は現在でも毎日のように見かける売り方です。
例えば定価1100円のものを最初の1ヵ月限定で110円にし、その後戻すことを指します。
220円や330円にするケースもありますが、初めてこれをやった作品が110円だったので私はそう呼んでます。

今は100円商法をする作品が非常に増えてる影響で全然伸びなくなってますが
当時は珍しかったことや、何より安かったことが原因で5桁のDL数を叩き出しました。
どの作品が最初か知ってますので次回に紹介します。
サークルさんは悔やんでるようですけど、事実をきちんと伝えるのが歴史ですから残さなければなりません。

ちなみに私はこの方が2020年にやらなかったとしても
どのみち別の人が100円商法をやってたと見てます。

始まる時期が多少遅くなる程度で今とそんなに変わらないでしょう。
先ほど説明したクーポン+割引商法も初動で大幅に安く売って後で高くするのだから根っこは一緒です。

4番目のルーインドオーガズムはこの中で唯一の明るい話題です。
射精が始まった瞬間におちんちんから手を離して精液を勢いよく出せないようにします。
当然快感は弱まりますからマゾをいじめるのに使えますし
賢者タイムが訪れない利点を活かしてそのまま連続射精へ持っていく場合もあります。

これを本格的に始めたのは072LABOさんですが
その後色んなサークルさんが取り入れてひとつのジャンルに成長しました。
現在でも新作がちょこちょこ出てますし、Mな人たちから根強い支持を受けてます。

かなり長くなったので一旦区切ります。
次回は今回の内容を踏まえて2020年に発売された作品をいくつか紹介します。
同人音声業界の歴史 その17 「同人音声編(2020年)」 後編